軽貨物で直請けを取るには|荷主から直接もらうための準備と手順
単価を上げるいちばん確実な方法は、段を1つ上がることです。2次請けから元請けへ、元請けから直請けへ。手数料の構造は「軽貨物の「2次請け」とは?手数料はどこで引かれるのか」で整理しました。
この記事は、その先の荷主から直接もらう=直請けをどう取るかです。
直請けは「営業」より「準備」で決まる
荷主が直接の委託先を選ぶとき、見ているのは価格だけではありません。任せて大丈夫かを見ています。準備ができていない状態で回っても、話が進みません。
先にそろえるもの
| そろえるもの | なぜ要るか |
|---|---|
| 運賃料金表 | 見積を出す土台。待機料・付帯作業の根拠にもなる |
| 任意保険・貨物保険の証券 | 補償の額を聞かれる。荷物の補償は必須条件のことが多い |
| 点呼・日報の記録 | 法令を守っている証拠。監査や取引先審査で出す |
| 安全管理者の選任と講習修了 | 令和7年4月からの義務。未選任は門前払いになり得る |
| 請求書の様式 | インボイスの登録番号を含む形にしておく |
運賃料金表の作り方は「軽貨物の運賃料金表の作り方」に、法令対応は「軽貨物の会社がやるべき法令対応」にまとめています。
どこを回るか
いきなり大手を狙わないほうが進みます。軽貨物が入り込みやすいのは、荷物が小口で、量が読めて、大手が取りこぼすところです。
- ECをやっている中小の事業者 — 自社出荷していて、宅配便より安く早くしたい
- 飲食・食品の卸 — 定期配送。時間指定が厳しいが、続く
- 整備・建材・部品 — 急な少量配送が発生する
- 医療・介護関連 — 定期のルートがある
- 地元の商店・クリーニング — 小口だが継続しやすい
共通するのは「毎日または毎週、決まった量が出る」ことです。スポットだけの相手は、直請けにしても安定しません。
話の持っていき方
- いまどう出しているかを聞く(宅配便か、他社の車か、自社で運んでいるか)
- 困っていることを聞く(時間、料金、急な依頼への対応)
- そこに対して具体的な形を出す(週何日・何時に・何個まで・いくら)
いきなり料金表を出すより、相手の出し方の不便を1つ解く形で提案するほうが通ります。
断られる理由は、だいたい3つ
1. 事故のときの補償が不安
荷物の補償額をその場で答えられるようにしておいてください。貨物保険に入っていない状態では、直請けは取れません(「黒ナンバーの任意保険と貨物保険」)。
2. 1台しかないので、休んだら止まる
これは実際その通りなので、代替の手当てをどうするかを先に用意しておきます。協力会社とつながっておく、マッチングで代わりを手配できるようにしておく、といった形です。
3. 請求と記録がきちんとしているか分からない
毎月の請求書と、求められたときに出せる記録。ここが整っていると、価格以外の理由で選ばれます。
直請けにしたら変わること
- 手数料が引かれないぶん、同じ仕事でも残る額が増える
- 一方で請求・入金の管理を自分でやることになる
- クレームの窓口も自分になる
- 荷主が1社に偏ると、切られたときの影響が大きい
手数料が消えるぶんの一部は、事務の手間として戻ってきます。そこを仕組みで軽くできるかが、続くかどうかの分かれ目です。
ロジバディでの進め方
- 案件ごとに締め日・支払日・単価を登録し、請求もれを防げます
- 点呼・日報・事故の記録が日々の入力から残るので、求められたときにすぐ出せます
- 自分が休む日は、マッチングで代わりを手配できます(手数料0円)
- 協力会社に振るときは、控除と立替金を分けた支払通知書が自動で作られます
まとめ
- 直請けは営業より準備。料金表・保険・記録・安全管理者をそろえてから動く
- 狙うのは毎日または毎週、決まった量が出る相手
- 断られる理由は補償・代替手段・事務のきちんとさの3つ
- 手数料が消えるぶん、請求と記録の手間は自分に来る
※本記事は一般的な整理です。個別の判断は、管轄の運輸支局・行政書士・税理士・弁護士など、それぞれの専門家にご確認ください。



